経営計画に落とし込まれた質問型営業の姿とは?

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− (円道さん)こんにちは、円道一樹です。「青木毅の質問型営業」青木さん本日もよろしくお願いします。

よろしくお願いいたします。

− (円道さん)本日はゲストとして、高輪ヂーゼル代表取締役の杉崎武春社長にお越しいただいております。

杉崎社長、ありがとうございます。

よろしくお願いします。

『高輪流の営業方式を求めて』

− (円道さん)せっかくですのではじめに、高輪ヂーゼルさんがどんな会社なのかということ、お2人のなれ初めというか、出会いをお聞かせいただければと。

まず杉崎社長の会社のことをお話しいただければと思います。

私どもは昭和23年創業、私は2代目なんですけども、ボッシュの代理店をやっていまして、主に大型車・バス・トラックの噴射ポンプ、ブレーキ、そしてカーエアコンといったものの部品供給と修理をしている会社です。関東一円をテリトリーとして販売をしております。

もともとのきっかけっていうのがあると思うんですけど、そのへんちょっとお話をお願いします。

たまたま私がテレビで「社長密着24時間」という番組を見ていて、そこに青木社長が出ていらして。

あれは夜中の12時ごろの番組でしたからね。よく見ていただいて、ありがとうございます。

それがきっかけなんですけども、リアライズさんの担当者の方が私のほうに電話してきて、こんな研修があるんだれどもどうか?という話があったんですね。

営業したわけですね。

私ども、新入社員研修とか、管理者研修とか、女子社員研修だとかいろいろやっているんですけれども、高輪流営業方式というのはなかったんですね。営業マンは自分なりの営業をしていて、後輩が入ってくるとそれを見よう見まねでやると。

それを悩んでたんですか?

悩んでました。本当に自分流ですから、違うところから中途で入ってきた人は、違うやり方をやってくるわけですよ。そこでなんとか、高輪流の営業方式ができないかなということを考えていたなかで、そういう担当者から「質問型営業」の話があったときに、私は以前から営業マンというものは人の話を聞くことが大事だと思っていましたから、飛びついたわけですね。

質問型営業というものによくピンときていただいたんですね。

やはり質問することで、お客様が答えるんですね。自分でも質問されたときに思うんですけど、意外と気づいていないニーズ、「これ欲しかったんだ、必要だったんだ」ということに質問されてはじめて気づくことがあるんですね。それでピーンときて。

それで会ってみようかということで会っていただいて、それで話を聞かれて、どうだったんですか?

これはいいなと。書籍をまず渡されたので、それを読んで、やっぱりわたしの方式にあっているということで、研修を進めたんですね。

そのあと私も行ってお話しさせていただいたりしましたよね。

『質問型営業にかけてみようと思って』

− (円道さん)独自のものがないというのが、営業における課題だったのでしょうか。

私どもはルート営業ですから、新規営業の取り込みというのはまず、めったにないんです。新規の飛び込みのときにどういう話し方をしたらいいのかとか、それはもう全部担当者任せ、営業員任せだったんで、みんなバラバラじゃまずいだろうということで、ちょっと一本この質問型営業にかけてみようと思って。

新規もとらなきゃなと思っていたということですね。

私どもの会計事務所がいつも言うには、数字をあげるには単価を上げるか、客の数を増やすか、どっちかだよということで、なかなかこう単価はあげられませんから、客の数を増やすしかないということで、一応会社で新規顧客獲得にも取り組んでおります。

いざ採用していこうといったときに、やり方が徹底しているというかね、経営計画の発表のときに質問型営業をやるということで、みんなの前で私が話をさせていただいたんですよね。

年一回3月に、4月に向かっての計画発表会というものがあって、全社員、アルバイトも含めて集めて計画を発表するときに、青木さんに来ていただいて質問型営業の講演をやっていただいたんですね。

それで、そのときに誰がするかっていうことで、今度は質問型営業の研修を受ける者は立ちなさいといって立たせて。

− (円道さん)会社の風土は作られていて、みなさんの前でそれやられたら、研修を受ける方々も全力コミットするしかないですもんね。逃げ場はないですけどね。

そういうことは言えますね。ま、そういうことで始まったということですね。

『“お役立ち”すればいいんだ』

いざそれでどうでしょう、始まってみて、どんな感触でした?

2期目も終わったんですけど、営業マンがまったく変わりましたね。特に今までは地場の客っていうものが、高輪ヂーゼルでは決まったお客さんなんですが。ところがこの質問型営業をやってみると、同じお客さんから注文がどんどん増えてきて、130%、150%になる。つまり、われわれが扱っている商品を知らなかったということが1つ、それから競合他社に注文を出していたのを高輪ヂーゼルに注文してくれるようになった、この2つで、業績が群馬、栃木で非常に伸びていますね。

− (円道さん)新規の開拓をっていう想定でスタートしたものが、既存客からの掘り起こしがすごいことになっているんですね?

そうなんです。これは他でもあるんですよ。他でも新規をってことでやりはじめて教えたんですけど、それがルートで使ったら今のお話のように、なんかそっち側で忙しくなっちゃって、それこそ新規もやるんですけど、売り上げが上がったっていうね。まさにその例ですね。

− (円道さん)ちなみに、どのくらいから影響が効果として出てきた感触なんですか?

だいたい1年終わってからですね。というのは、1年目までの間に研修を受けた人間が、それ以外の営業マンに、こういう風にやるんだよと教えているんですね。ということで、だいたい1年を過ぎたあたりから徐々に地場のお客さんからの売り上げが伸びてたり、研修を受けてない営業マンからの売り上げも増えてきたリと、今期は非常に伸び方が急激になっていますね。

− (円道さん)ちなみに前年比でいうと、どんな程度なんですか?

今年、群馬では1億円売り上げが増えましたから。

何%アップぐらいなんですか?

25%ぐらいアップになっていますね。

− (円道さん)1年で。

はい。

だから、3億が4億になっているというような売り上げなんで、これはもう驚異的ですね。

− (円道さん)上のほうの経営戦略上で何かやったというよりも、ほんとに現場が動いた結果として積み重ねとしてあげてきたという数字ですもんね。それって、なかなか出ないですよね。

そうですよね。特に群馬では、ちょっとこう、敬遠されていたお客さんがガラッと変わってきましてね。今までは出し渋っていたようなところがあったのが、いまは高輪ヂーゼルに注文を出してくれていると。これはビックリしました。

ところで、社長は週報の報告を受けていて、その中にも“お役立ち”とかいう言葉がいっぱい増えてきたとか?

そうですね、まだ研修を受けてない人間から“お役立ち”っていう言葉が週報に出てきているんですよ。これは何?っていう感じで、これほどお客様に対して“お役立ち”っていう精神が浸透してきたんだなと。で、彼らが「営業が楽になった」と言うんですよ。今まで、提案しなくちゃいけない、売り込まなきゃいけないっていう気持ちが無くて、お客さんのところへ行って質問して、こういうものが必要だったんだっていうことがわかると、お役立ちすればいいんだっていう気持ちで営業するから、すごく気持ちが楽ですと。これが一番びっくりしましたね。

− (円道さん)お役立ちすればいいんだって言うんですね。お役立ちしなきゃいけないって思いがちなところが、そうじゃなくて。

社長はそういう声や週報を見られて、そういう変化があったことに、どういう風にご自身では感じておられるんですか?

研修を受けていない人間までが“お役立ち”という言葉を使っているということは、しっかりと研修を受けた人間が社内展開をしているんだなと。普通だったら研修を受けた人間だけが知ってて、それをまた社内展開するっていうことは、なかなかないんですけれども、それを17時半過ぎたあと営業マンを集めて、そこで展開していくっていうやり方は素晴らしかったなと。

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『質問型営業×経営計画書』

− (円道さん)もともと高輪さん的に、そういう文化があるのではないんですか?

そういう文化は、私共の経営計画書で育成の方針というものを作っていて、入ってから半年以内に高輪スタンダードを学ぶとか、そこにはトレーナーを付けるということも書いていますから、そういう育成方針に沿って支店長がいろいろやっています。

お手元にあるのが経営計画書ですよ。

− (円道さん)これ会社のなんですか。ざっくり100ページぐらいありますよね?

研修をやるでしょ?そうしたら質問型営業で学んだことが全部ここに入ってくるんですよ。

− (円道さん)これすごいですね。ちょっと見てもいいですか?ちゃんと製本されて全社員に配られるわけですか?これはちょっと、別のところでゲストに来ていただきたいぐらいです。すごさを皆さんに伝えにくいんで、、、。130ページにわたって、すべて製本された、全社員ですか?メンバーたちも名前が出て。

一倉定さんていう経済学者の方式に従ってやっているんですけども。

一倉先生のね。それが今では高輪スタンダードになって、独自の計画書にね。

利益計画等は一倉定さん方式を使っておりますけども、方針書っていうのはわれわれ独自の新しい方針がどんどん追加されてきていますね。

いま1期、2期それぞれやっていただいて、1期にはアドバイザーとして常務に出ていただいたり、そのあとには役員の方に出ていただいたり。今度はまた3期もやることになっているのですが、どうですか2年経ってみて、どういう風に感じられてます?

だいぶ定着してきていますね。さきほど言ったように“お役立ち”という言葉が週報に報告されていることだけでなく、実績ベースにも数字に現れているということで、非常に効果を感じております。それだけではなくて、青木さんが言っておられる“なごみ”という部分においても、社員同士で質問をするとかコミュニケーションもアップしてきたなと感じますね。この質問型営業というのは、お客様だけでなく社員間でも使えるコミュニケーションツールですので。

そうですね、うちでも質問型コミュニケーションという協会を持っていますからね。

相手に興味を持ち、好きになり、感じた質問をすればもっと親しくなれるということで、社員間のコミュニケーションとして良くなってきたという風に感じていますね。

− (円道さん)そうですか、すごいですね、青木さんの質問型営業というメソッドが、こういったちゃんと社内で育成とか、いろいろなことが浸透している風土がある優秀な会社が掛け算すると、瞬間とはいわないですけど1年後にはものすごい効果が出てくるということなんですね。

ベースがきちっと整っていますし、元気の出る朝礼とか、掃除もやっておられますし、教育をやっておられるから。方針ももっている。そうすると、枝葉というわけではないですけど、一番ベースのコミュニケーションのあり方とか営業マンのあり方、ここがうまくいきだすと、本当にうまくいき出す。やっぱりね、みなさん真面目に受けておられました。熱心に受けておられました。

私どもの社員のいいところは、やっぱり真面目、誠実なところですね。

− (円道さん)その自信を持っている社長がすごいですね。

『人生における習慣を身につければ成長する』

− (円道さん)ところで、質問型営業をこれほどまでにうまくいかせた社長ですけど、やはり青木毅の質問型営業というものをいかにうまく使うかが重要だと思うんですよね。自分たちの会社にソフトとしてというか。で、結果的にはそれをうまく自分のスタンダードにもっていくというのがポイントなわけですよね。

そうなんですよね。私どもは高輪流質問型営業と。

質問型営業をスタートするときにもう高輪スタンダードにする、と言って始めていますから、ここがやっぱりすごいね。だから、そのとおりになっていく。そういう経営者の方の判断というかね、やっぱりそれが大きいですよね。

経営計画書も、他の教育研修も、社長が決めないとできないことですから、ほんとに決めてよかったなと、感謝しています。

ありがとうございます。決められたのは社長ですから。やっぱり社長がえらいっていうことになりますよね。

でも出会いの運もありますよね。私もいつも、「ついてる、ついてる」と言ってますけども、出会いの運にも感謝したいと思いますね。

これ、経営者の方も聞いておられると思うんですけどね、そういう方にぜひ何かメッセージを言っていただけたら。

この質問型営業は、いちおう営業という部分の手法ですけども、やはり一番の基本は“良い習慣”ということだと思うんですね。青木社長が“営業の習慣”と言っておられますけども、私は人間の“人生における習慣”というものを身に付ければ、これは第二の天性であって、その人が間違いなく成功するなということで、私がやってきたことは社員が良い習慣を身につけるということを徹底にやってきました。

その良い習慣というのは、“お役立ち”の気持ちとかも含まれますよね?

もちろん含まれますね。ただきちんとした、例えば睡眠を6時間半以上とるとか、自分の一日の生活をきちんと習慣づけるということを基本に経営しています。

そういうところがまた身についてくるよと。コミュニケーションだとか、いろいろなことがうまくいくようになってきますよね。あとこういうこと導入したらどうかなと考えてられる経営者の方にぜひ、何かひとこと言っていただけたら。お気持ちのほうを。

間違いなく、この質問型営業というのは営業における基本だと思っていますから、一回ぜひ試してみられたらいいと思うんですね。これはやってみないとわかりませんから。ただ一部の社員だけやっていると浸透しませんから、私どもみたいに営業マンほとんどすべての人に受けてもらうことで、完全に質問型営業が浸透すると信じています。

『信頼度をあげる質問型営業』

− (円道さん)今のお話のところで質問なんですけど、いいですか最後に。ひとつの人材投資じゃないですか。教育の投資をするうえで、質問型営業というものに経営者として投資をするという感覚で、経営判断として投資感覚として質問型営業をどう見るかという側面を聞きたいなというふうに。

まあ、それなりに金額も張りますからね。張りましたけども、その価値は十分にあった、投資として見返りは十分あったと、私は思いますね。

− (円道さん)回収ってどのくらいの感覚で最初はじめられていたんですか?

あまり回収ということは考えたことはないですね。ただ、質問型営業をやることによってお客様のニーズを感じてもらって、こちらから売りつけるのではなくお客様が最後に「ください」と言ってくださるという、この部分が一番お客様との関係のなかで大事かなと。そうすると売りつけられた感覚はないから、例えば細かい金額のことも言わないお客さんがたくさんいるんですよね。それは、われわれのことをそれだけ信頼してくれてるからですね。そこが一番うれしいですね。

− (円道さん)そういう社員たちが作り上げられていくことが、投資としては成功したなということですね。

そうですね、高輪ヂーゼル全体の信頼度が上がっていますね。

まあ、結果として売り上げもあがっているわけですしね。われわれやるほうにとっても、営業というのは反応として売り上げが必ず出てきますからね。そういう意味ではやりやすいというところもありますよね。

− (円道さん)ということで今回は、高輪ヂーゼルの杉崎社長にお越しいただきました。ありがとうございました。そして次回は、高輪ヂーゼルの群馬の支店長をされている本田さんのお話をお伺いします。横で先ほどからニヤニヤされながら、言いたいことが山ほどありそうなエネルギーを感じていたんですが

− (円道さん)相当優秀な社員の方だと聞いておりますので。

その本田さんが出たあとに、社長にはまた最後のお言葉をいただくという風にお願いをしております。

ありがとうございました。

− (円道さん)ありがとうございました。

ありがとうございました。

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